私が前に、階段で転けた時に助けてくれた…

「やっと、見つけた…。ちょっと強引でごめん。」

彼の申し訳なさそうな顔を見ると、悪い気にはなれない。

「あ、あの…名前を教えてもらっても、良いですか?」

「あぁ、そういえば言ってなかったか…。…俺は、七瀬 蒼 (ななせ あお)高3、」

あお…素敵な名前…

「ぴったりなお名前ですねっ!」

「マジ…??」

コクコクと首をたてにふると、七瀬さんは笑いながら、

「この前はごめんね。LUPUSとは、前に色々あったから、ついあんな風になっちゃったて…」

なんて、謝ってくださる…。

「いえいえっ、お腹…大丈夫ですか…?」

「あぁ、うん。大丈夫。」

良かったぁ〜凄く痛そうだったから…

「やっぱり、夢で見た通りの人なんだね。」

「へ?」

「俺さ、佑香ちゃんのこと、前から夢で見てたんだ。なんでだろうな、俺も分かんないんだけど…運命だと思った。」

私は、七瀬さんから、その『夢』の詳しい話しを全部聞かせてもらった。