「……あ、佑香…」

「え!?」

星城くんに呼ばれて、思わず声をもらした途端に、凌さん達は私の方を振り返る。

「…佑香…」

凌さんは、そっと、私の前まで歩いてきて、私の手をとろうとした。

だけど、その手は、誰かによって、はじかれた。

えっ?と、顔をあげると、そこには、真剣な顔をした聖良くんの顔があった。

「せ、聖良くん…?」

「せ、ら…??」

「佑香になんの用ですか。」

「は?」

ちょっと、待って、何この不穏な空気…

私は、どうしたらいいのか、分からなくて目で九条さん達に助けを求める。

それに気づいてくれたのか、白銀さんは、私に向かって、そっと手を合わせた。

白銀さんの口の動きを見ると、

「ごめんね。これは、止められない。」

と言っているみたいだった…って、じゃあ、私はどうしたらいいのっ?