顔をあげると、女の子は、私を睨みつけていた。

だけど、1人だけ、怯えたように顔を硬直させる女の子がいる…

「ちょっと、待って、この女がLUPUS様達に気にいられているなら、もし、これがバレたら…」

「バレなければ、いいんでしょ。ねぇ、いい?あんた、もし、誰かに言ったりしたら…」

「い、言いませんっ、」

女の子が言いかけたのを、遮るように、私は、精一杯の声を出した。

「…だって~、てことで、また後でね」

女の子たちが綺麗な髪をなびかせて去っていった後、私は、痛む足を平然を装って動かし、教室に戻った。