パシっ、

何かを受け止める音が聞こえた。

「え?」

「何?文句ある?俺が佑香に話しかけたいから、話しかけたんだけど。」

「聖良くん…」

聖良くんは、手で女の子の拳を受け止めている。

「っ!?」

何も言わずに、下唇を噛み締めて、走り去っていった女の子。

「佑香…大丈夫か、」

聖良くんの優しい瞳、昔と変わらない…

「大丈夫。ありがとう、」

「うん。じゃあ~昼食べに行こ。」

「うん!」

そうだ、お昼にお弁当を作ろうと思ったら、凌さんに食堂があるから、って止められたんだ。

聖良くんと2人で食堂にいって、沢山のメニューに目をとおす。

「わぁ、どれもおいしそう、こんなもの食べたことない……」

「可愛いな…佑香、どれにする?」

「え〜と、じゃあ、オムライスで、」

食堂の人に頼んで、用意して貰ったオムライスを持って、席につく。

すると、その時、ザワザワとした声があちらこちらから聞こえてきた。

「なんで、文月様がここに!?」

え?文月…??