正直に告げると、凌さんは私の方を振り向いた。

「あんま可愛いこと言ってるとやばいからやめろ。」

「えっ、」

アホっぽい声が漏れると、凌さんは突然私の方に顔を寄せてきて、凌さんの唇は…私の首元に触れた。

「ひゃっ、?」

小さなリップ音が響く。

っっ、全身に毒がまわってるみたい…。
身体中が熱い…、

「消毒。」

「消毒…??」

聞き返すと、凌さんはフッと笑って立ち上がった。

「出るか。」

「は、はい。」

凌さんは着替えるということもあって、私が先にリビングへ戻った。

真っ赤な顔で戻ると、長谷部さんが私の首元を見て、

「凌様……」

と呟いた。

「え?」

「いえ。何でもありません。それより花衣様、着替える服がないのですが、その…凌様の服で、大丈夫ですか…?」