先に凌さんが入って、私は1度断ってから、服のままお風呂の中へ足を踏み入れた。

ドックンっ、

ドアを開けて、お風呂の椅子へ座る凌さんの背中を見た瞬間、心臓が飛び出しそうになった。

っっ、大きくて筋肉質な背中は私の心を揺さぶる。

「し、失礼します…。」

私は丁寧にゆっくりと、凌さんの背中を流していった。

「…えっと、大丈夫…ですか、」

「あ、あぁ。」

少し…凌さんの耳は赤くなっている気がする。

っ、私が恥ずかしくなっててどうするのっ、

「あの、凌さん…。その、助けてくれて…ありがとうございました…。」

「…佑香は、何も怪我してないか?」

「は、い。大丈夫です…。ただ…」

「ただ?」

「男の人に触られて、…凌さんに触れられるのは嬉しいのに、その人に触られるのは気持ち悪くて…」