俺から離れるなんて…佑香また1人になるじゃねぇか。

1人にはしないって決めたんだ。

部屋を飛び出して、リビングのソファーにドカッと座る。

連絡先から佑香の名前を探して、着信ボタンを押す。

「くそっ、出ねぇ。」

「凌様…??」

近くにいた黎が不安げに俺の名前を呼ぶ。

「このままじゃ佑香が危ない。」

もしも…七瀬っていう奴が兄貴が死んだのは俺のせいだと、俺を恨んでいるのなら、そんなやつが佑香を野放しにしておくはずがない。

とりあえず、竜に電話をかける。

「竜、」

「凌!!花衣が…」

すぐに電話にでた竜は、俺が要件を伝えるよりも先に竜は電話の向こうで叫んだ。

「七瀬に連れ去られた。」