「あ、りがとうございました!」

「ん。大丈夫なのか?」

「は、い。あの、汚いのでお風呂入ってきます。」

「行ってらっしゃい。」

っっ…恋って、こんなにもふわふわするものなの…??前よりももっともっと凌さんが輝いて見える。

「気づけて良かった…。」

私はお風呂へ向かう途中、1人でだらしなく頬を緩ませながら、そう呟いた。

私は何も知らなかったから、浮かれてしまってたんだ。

恋は、そんなに簡単なものじゃないのに…。

好きになればなるほど苦しくなるなんて、この時はまだ全然知らなかった…。