「よし、じゃあ、遥斗最初行ってこい。その後、俺と輝月が行く。お前ら最後な。」

「分かりました。水無月さん、行ってらっしゃいませ。」

「…行ってきます。」

しょげたような様子の遥斗は、行ってから、顔色1つ変えずに戻ってきた。

「全然怖くないから安心して。」

「そうなんですね、ありがとうございます。」

続いて、竜と輝月。

2人に関しては、なぜか笑いながら戻ってきた。

「ただ、暗いだけだ。気にするな。」

「は、はい。」

そして、俺と佑香の番。
こっそりと、竜に耳打ちされた。

「吊り橋効果ってやつあるらしいぞ。」

聞いたことはある。だけど、そんなんで好きになってもらっても全く意味がない。

「別にそんなのには興味ねぇ。」