逆に不安になってくる。

震えている佑香の手をそっと、とって俺は廣山さんに連絡をいれた。

「佑香、今日は帰ろ。怖い思いさせてごめんな。」

「えっ?り、凌さんのせいじゃないです!」

いや、俺のせいなんだ。佑香がこんなに可愛いのを1番知ってて、外で待っててなんて1人にしたんだ…。もし、このまま佑香に何か起こってたら…

…違うな…もう起こってる。トラウマになったら、完全に俺のせいだ。

「凌さん?」

「……」

「凌さん??」

「えっ?あ、悪い。どうした?」

「助けてくれて…本当にありがとうございます。凌さんが、いてくれて本当に…良かった…」

佑香の手の震えはなかなか収まらず、声もいつもより少しかぼそい感じがする。

「本当にごめん。もう、佑香を1人になんかさせねぇから。」

「わ、私も、自分の身は自分で守れるようになりますね…」

そんな必要はないのに。