手をふって、大丈夫だと伝えている間にひょいと凌さんに、紙袋を取られてしまった。

「俺といる時は遠慮は一切なし。」

「どうゆう…」

聞こうとすると、凌さんは自分の唇に手をあてて、シーっとすると、クシャと笑った。

っ!!

「さて、佑香はどこの店がいいと思う?」

自分の顔がだんだん赤くなっている気がして、思わず顔をそむけると、凌さんはすぐに話題を変えた。

「えっ、?あ、服とか分からないんですけど、凌さんには爽やかな感じの服が似合うと思いますっ!」

「え?マジで?」

「ま、マジです!」

今度は凌さんが顔を隠してしまって、どうしたんだろうと思っていると、静かに凌さんが笑ったような気がした。

「こっち。」

私の方を向いた凌さんは、満面の笑みで私の手をひく。

どうしたんだろう…なんかご機嫌…??