二〇二号室が彼女の部屋番号で、ポストには三~四通の郵便物が入っている。
 取り出した郵便物の中の、ダイレクトメールの封筒や公共料金の請求書に混じっている一通の往復ハガキが彼女の目に留まった。

「ん……? 何だろうコレ?」

 今時、連絡事項はほとんどメールやSNSで済ませることができるこのご時世に、往復ハガキを使うなんて珍しい。差出人は高齢者か、ネットに(うと)い人だろうか?

 階段で二階に上がり、部屋に帰ると、真樹はダイニングテーブルの椅子に座って改めて例の往復ハガキに目を通した。

 そして――、驚いた。

「マジっすか!」

 それは、真樹が中学三年生の時に生徒会長を務めていた男子生徒から届いたもの。
 卒業五周年の節目に行われる同窓会の案内状だった――。