桐人君に連れられて病院に行った。
だが、その後の記憶が曖昧だ。
熱に魘されていたからまともには覚えていないが、優しくて甘い桐人君が傍に居てくれたのは覚えている。
そして月曜日の朝。
「美優、起きていたんだね。おはよう」
目が覚めて起き上がったところにスーツ姿の桐人君が丁度入ってきた。
「昨日一応話したけど朦朧としてたから覚えてる?」
「何のことでしょう?」
さっぱり分からなくてキョトンとした私を見ながら、桐人君はやっぱりねと呟くとベッドの縁に腰掛けた。
「さっき熱測ったら三七.二度まで下がってたけど、今日は大学は休んで安静にして。食事の心配しないで。君のお母様に相談して、来てもらっているハウスキーパーさんに食事を作ってもらうように頼んだから」
「ありがとうございます、助かります。……どうかしましたか?」
お礼を言うと桐人君がクスリと笑ったので、気になって訊ねた。
桐人君は首を傾げて私の顔を覗き込むと、私の右頬に優しく触れる。
触れられるだけで擽ったくて、身体がそわそわして落ち着かない。
だが、その後の記憶が曖昧だ。
熱に魘されていたからまともには覚えていないが、優しくて甘い桐人君が傍に居てくれたのは覚えている。
そして月曜日の朝。
「美優、起きていたんだね。おはよう」
目が覚めて起き上がったところにスーツ姿の桐人君が丁度入ってきた。
「昨日一応話したけど朦朧としてたから覚えてる?」
「何のことでしょう?」
さっぱり分からなくてキョトンとした私を見ながら、桐人君はやっぱりねと呟くとベッドの縁に腰掛けた。
「さっき熱測ったら三七.二度まで下がってたけど、今日は大学は休んで安静にして。食事の心配しないで。君のお母様に相談して、来てもらっているハウスキーパーさんに食事を作ってもらうように頼んだから」
「ありがとうございます、助かります。……どうかしましたか?」
お礼を言うと桐人君がクスリと笑ったので、気になって訊ねた。
桐人君は首を傾げて私の顔を覗き込むと、私の右頬に優しく触れる。
触れられるだけで擽ったくて、身体がそわそわして落ち着かない。