自分の朝食そっちのけでなんとも愛おしそうな顔でキャットフードなんてあげてるし。



ま、まさか魔王


子猫を肥えさせて成長させたあかつきには丸焼きにして食べるつもり…!?





「…おい、ガンつけてんじゃねーよ」





私の視線に気づいた魔王が瞬間的にいつもの魔王フェイスに戻って言った。





「が、がん!?いやいやそんなまさか…!」



「つかお前…もう出る時間だろ。さっさと行けよ」



「はっ!」




時計を見る。



言われた通り、私が家を出る時間だ。





同じ学校だけど、魔王はいつも私より遅く家を出る。



遅刻ギリギリに登校してきてるイメージだ。




まあ私も魔王と一緒にご登校なんて朝から心臓に悪いこと絶対したくないし



全然これでいいんだけどね!




「いってきま…あ、」




カバンを持って玄関に向かおうとしたそのとき、魔王に伝えておかなければならないことを思い出し振り向いた。