その時、
「ニャー」
一匹の白い子猫が、魔王の足元にじゃれついた。
この猫は私と魔王が同居することになったあの日、魔王の妹であるうららさんが助けた子猫。
ほんとはうららさんが飼うつもりだったらしいんだけど、
うららさんちには既にうららさんが拾ってきた犬猫たちが沢山いるらしく、執事さんにダメ出しされたらしい。
というわけで魔王の家で引き取ることになった子猫ちゃん。名前は…
「にゃにゃ丸ー♡まじで今日も抜群にかわいいなーお前は♡♡」
子猫に向けていつもはとんがっている目をこれでもかと垂れ下げ、
頭を優し〜くヨシヨシしている魔王。
「……」
これ…現実だよね!?
ほんとにあの恐怖の大魔王だよね!?