「いやあの、大丈夫です…」




魔王の召使いになるなんて冗談じゃない!



それだったら公園でホームレス生活のが絶対マシ!




そう思って今度こそ帰ろうとしたけど





「お願いっ!」





美少女にギュッと両手を握られ引き止められた。





「ほんとはね、あなたにお兄ちゃんと一緒に住んで欲しいのはもっと別の理由があって…

お兄ちゃんの人間不信を直して欲しいのっ!」



「…は?にんげんふしん…?」




「お兄ちゃん、人間不信すぎて彼女どころか友達も全然いないの。

このままじゃ…このままじゃ孤独死確定だよ!!!」





ウルウルした瞳で美少女は私を見つめてくる、けど…





「チッ」





不機嫌そうに舌打ちしている魔王は友達も彼女も欲しがっている風には全然見えない。