一方の聖那は…周りに女の子しかいない。


頑張って愛想を振りまいてるつもりかもしれないけど、わたしには頑張ってるようにしか見えない。


まるで王子様扱いだね。


うんうん…すっごく辛そう。


「日向ちゃんってさ、黒谷と仲良いの?」


そう、唐突に聞いてきた奏くん。


「仲良いっていうか…家が近いだけだよ」


さすがに同居のことは言えない。


「なら良かった。俺、日向ちゃんのこと気になってるから」