「李衣、お前時間通りにーー……」
俺の中のお説教じじいが出かけていたが、すぐに引っ込んで行った。
目の前に現れた李衣が、思いの外可愛くて。
言葉を失う。
俺はおしゃれとかよく分からないけど、最近の流行りなのかな…透け感のある素材のトップスに、白い肌が映える。
普段より唇もつやつやだし、吸い込まれそうな大きな瞳にはキラキラのラメが乗っている。
……なんかよく分からんがこれは可愛い。
普段の制服姿と違う李衣は新鮮だった。
「……李衣、可愛い」
認めるのは癪だが、マジで今日の李衣は可愛い。
割と勇気を出して素直な気持ちを伝えてみると、李衣は一瞬驚いた顔をした後に、にこっと微笑んだ。
「嬉しい、こーたろありがとう」