ガラッ

突然担任の熊谷先生が教室のドアを開け

ただ事ではない雰囲気で

「小鳥遊!!ちょっといいか…」

え、いやなに…?私何かした?

突然のことに教室のみんなも驚いている

熊谷先生が授業をしている安達先生に何か話している。

それを聞いた安達先生は

「小鳥遊、話は後だ。今は熊谷先生と話してきなさい。」

と焦ったように言ってきた。

私はよく分からないけど何か嫌な予感がして

急いで教室を出た。

そして熊谷先生に連れられ

職員室の隣の部屋にいる。

「先生…?話ってなんですか?」

「小鳥遊…落ち着いて聞いてくれ」

「…?はい…」

何を落ち着いて聞けばいいのだろうか

「小鳥遊の親御さんが…亡くなられたそうだ…」

は?亡くなられた…?

お母さんが?なんで…?

「ど、どうして…」

「お兄さんを車で大学に送っている際に事故に巻き込まれたそうだ…」

事故…?

「って、先生!お兄ちゃんは?!」

一緒に車に乗っていたならお兄ちゃんも

事故に巻き込まれてることになる。

「お兄さんはまだ意識が戻ってないらしい…かなり重傷らしい…今日は一旦早退した方が…」

そんな…嘘でしょ?

私はもう何も信じられなくなっていた。

その部屋から出て

安達先生からカバンを受けとり

私は下駄箱の前に立っていた。

なんで?なんでなんでなんで…?

お母さんが死んだ…?

お兄ちゃんが意識戻らず重傷??

そんなの嘘だよ…。

誰もいない家に帰りたくもなく

教室に戻りたくもない。

学校で人が居ない場所……

私は屋上へ向かっていた。

そもそも屋上が入れるのかどうか

知らないけど。