それからしばらく経つと

「ねぇ。言いたくなかったらいいんだけど、なんで家に帰りたくないのか…聞いてもいい?」

と奏が聞いた。

俺もそれはすごい気になっていた。

だがさっきのこともあるし聞けないでいた。

女は少し暗い顔をし、何か考えたあと

自分のことを話してくれた

話の内容はかなり重く、家の人が亡くなった

だのいじめられてただの…

そりゃあ家なんか帰りたくないよな。

俺は自分がさっき言ったことを後悔をした。

話しながら泣いている女に

俺は何も出来ない。

「さっきは本当に悪かった」

俺はもう謝ること以外頭になかった。

謝ったところで言ってしまった事実は

変わらないが。それでも謝りたかった。