何も考えず降りた駅

ここは繁華街だろう。

そんなとこに降りたなんて……

まぁ別に…家じゃなければ今は

どこでも良かったけど。

10分くらいフラフラ歩いていると

いかにも悪そうな感じのチャラい男

が2人組みで話しかけてきた。

「ねぇねぇお嬢さん俺らとイイコトしない?」

なんてニヤニヤしながら言ってくる。

気色が悪い…。

「結構です」

そう断り急いでその場から去ろうとした時

突然腕を捕まれ

「おっと〜!逃げられると思うなよ…?」

「最近溜まってんだよねぇ〜。相手しろよ。」

と男たちに捕まってしまい

路地裏へ連れてこられた。

「今金欠でさぁ。ホテルとか行けねえから
ここでいいよな?」

私は怖くなり声も出せずにいた

私の口を押えシャツのボタンを

上からゆっくりはずしながら

「小さいくせにまぁまぁ胸あるじゃねぇか」

とニヤニヤしながら言って来た。

気持ち悪い。

怖い。

逃げたい。

そして最後のボタンが外されかけた時

誰か…助けて……!

「なーにしてるのかなっ!」

後ろを振り返るとそこには屋上で

出会ったピンク髪の人と赤髪の人が居た。

なんでこんな所に……?

でも助かった……、

「あぁん?見たらわかるだろ。
これは合意の上だからさっさとどっか行けよ」

合意?!違いますけど?!

そう言いたかったが怖くて声が出ない。

何も言えない私を見てピンク髪の人は

「へぇ〜?有栖ちゃん、そうなの?」

と声をかけてきた。

違う…!助けて…!

声が出ない。

私は泣きそうになりながら

首を横に振った。

伝わって…お願い…助けて…。

そうすると赤髪の人が

「合意じゃないのか〜、無理やりは俺嫌いだなぁ…てことで…離してもらおうか?」

そう言って赤髪の人とピンク髪の人が

2人組の男を殴り飛ばし私は開放された。

怖かった………。

私は一気に力が抜けてしまいその場に

座り込みそうになった。

「おっと…!大丈夫?」

崩れ落ちる寸前に赤髪の人が

支えてくれた。