あっちこっち行っているうちに、もう町は暗くなっていた。又青森駅に戻って適当なホテルに行こうと思ったが、寛一さんが別の提案をしてきた。
「いつもここに来る度に世話になる所がありますので、そこで泊めて貰おうかと」
「なんだ、そんな所があるなら早く言ってくださいよ」
寛一さんがさっそく隣の酒屋さんの扉を開けた。チャラン、と鈴の音が鳴ると同時に、中にいたおじいさんが元気な声で迎えてくれた。
「いらっしゃ…お前、もしかして…寛一?お前寛一か?!」
お腹がいい感じに出て、背の低いおじいさんは、寛一さんを見て店の奥から飛んできた。まるで戦友と再会したように、おじいさんが寛一さんを熱く抱きしめた。
「北川さん、久しぶりです。お元気でしたか?」
「元気だよ!と言うかどうしたんだ、連絡も無しに!お前こそ元気にしてたかい?…あ」
「あ」
寛一さんの肩越しに、おじいさん、いや北川さんとばっちり目があってしまった。やばい、これはあれだ。寛一さんのお父さんに会うまで心配していたこと、それは…。
「寛一お前嫁を連れてきたのか!」
「違います!」
「違わないだろう、じゃないとこんな遠いとこまではるばる来ないだろう!おい、寛一、一体いつの間にこんな別嬪さんとできてたんかい?」
「…彩響さん、こちらは北川さんです。幼い頃からずっとお隣でお世話になった方です」
「いや~まさかこいつが嫁を連れてくるとは、嬉しくて涙が出るわ!そうかそうか、こいつがランドセル背負って学校行くのが昨日のことのようなのに…時が流れるのは早いの~」
「いや、ですから違います…」
「いつもここに来る度に世話になる所がありますので、そこで泊めて貰おうかと」
「なんだ、そんな所があるなら早く言ってくださいよ」
寛一さんがさっそく隣の酒屋さんの扉を開けた。チャラン、と鈴の音が鳴ると同時に、中にいたおじいさんが元気な声で迎えてくれた。
「いらっしゃ…お前、もしかして…寛一?お前寛一か?!」
お腹がいい感じに出て、背の低いおじいさんは、寛一さんを見て店の奥から飛んできた。まるで戦友と再会したように、おじいさんが寛一さんを熱く抱きしめた。
「北川さん、久しぶりです。お元気でしたか?」
「元気だよ!と言うかどうしたんだ、連絡も無しに!お前こそ元気にしてたかい?…あ」
「あ」
寛一さんの肩越しに、おじいさん、いや北川さんとばっちり目があってしまった。やばい、これはあれだ。寛一さんのお父さんに会うまで心配していたこと、それは…。
「寛一お前嫁を連れてきたのか!」
「違います!」
「違わないだろう、じゃないとこんな遠いとこまではるばる来ないだろう!おい、寛一、一体いつの間にこんな別嬪さんとできてたんかい?」
「…彩響さん、こちらは北川さんです。幼い頃からずっとお隣でお世話になった方です」
「いや~まさかこいつが嫁を連れてくるとは、嬉しくて涙が出るわ!そうかそうか、こいつがランドセル背負って学校行くのが昨日のことのようなのに…時が流れるのは早いの~」
「いや、ですから違います…」