柳田はわたしたちの返事を聞く前に注文してしまう。


まぁ、ビールだからいいんだけどさ。


そういうところも変わってなくてなんか笑える。



「あとは適当に頼んでいこうぜ」



とメニュー表を渡された。


すぐにビールが運ばれてきて久しぶりに柳田と乾杯を交わした。



「でもなんで今日来たの?珍しいよね」



と言う琴音の質問に、「だから今日はたまたま暇してたから」そう返事をしてチラッとわたしを見た。


そんな柳田は珍しくまだ嫌味ひとつ言ってこない。