「葵くん…」



んーっ!!このままここで永遠に見ていたい。


が、そろそろ戻らないと琴音の雷が落ちそうだ。


名残惜しいけど……。



「葵くん、またね」



と聞こえない言葉を吐いてその場を立ち去った。



「七瀬胡桃、ただいま戻りました!たんまり充電できたので、この作業をチャチャッと終わらせますっ」



琴音にそう言ってパソコンと向き合うと、手を動かした。



「その集中力、永遠に切らさないで」



なんていう言葉はもう入ってこない。


それほど無我夢中で作業に取り込んだ。


葵くん待っててね!!と届くはずのない思いを胸に秘めて。