「友人が卒倒するか副社長に質問攻めする
未来しか見えないので絶対やめてください
そもそも遊佐さんは女性じゃな…」
「『あ』」
2人の声が重なった
今のは完全に不可抗力だ香里目線からすれば
副社長で間違いないし...
忙しなく思考を動かし言い訳を探す
『今副社長って呼んだよね?
約束通り俺とデートしてね
今の仕事が落ち着いたらでいいから』
私の言い訳を聞かず副社長は
また明日と電話を切った
残ったのは困惑した私と日程は決まってない
予定として組み込まれた副社長とデートの結果
せめてもう少しスキンケアとヘアケアをしよ
うと思いちょっといいヘアオイルと美容液をネットで買い
頭に残った副社長の"おやすみ"の言葉をかき消
すように布団を被った