「それは、それでいいんだよ。
梢が言っているのは、その初代の世代の母親と、新シリーズ世代の子供がペアルックって事だろ?
母親側が、見た事ないけどまあいいか的な軽い気持ちで着るのは、コンセプト的に崩れて来る」


その篤さんの意見は、わりと全うで。


「この企画通すなら、松嶋さんの企画のまま通すと思う」


そう締め括られた。


けど、とりあえずその美少女アイドル戦士の親子ペアルックのTシャツの企画は、完全なボツではなさそうで、良かった。


「ついでだし、梢の企画も聞く。
なんかあるか?」


そう篤さんに訊かれ、え、と戸惑う。


「私、全然企画とか考えて来ていないです」


今日初日なのもそうだし、
まだその企画の出し方とかも教えて貰ってない。


イラストとかもどのソフトとかで描いてるのかとか。


「口頭でいい。
良さそうなら、企画書にして上げてくれたら」


篤さんだけじゃなく、周りのみんなも期待するような目で私を見ている。