「お前も子供の時、その美少女アイドル戦士のアニメ好きだって前に言ってたよな?
流石に、大人になってからは見てねぇだろうけど」


「はい。
大人になり見なくなっても、新シリーズが始まる度にどんなのかチェックはしてます」


実際は、日曜日朝に部屋のテレビを点けたら、ちょうどそれがやっててって事がよくあり。


たまたまそれを知ってるだけだけど。


「まず1つ、同じシリーズだけど、そのシーズン事にキャラの絵柄が全く違う。
デザインやタッチを同じにしても、流石にペアルックというのに無理があるかもしれない。
現在放映中の最新作品とその初代なんか、本当に別物だし」


確かに、目の大きさだけじゃなく、体型も全然違う。


絵柄とは関係ないが、最近のシリーズは昔と違い、アイドルでもなんでもなく、
ただの小学生の女の子達ばかりで。


まぁ、学園のアイドル的な立ち位置なのかもしれないけど。


「2つ目は、その母親が初代のシリーズにハマらないかもしれない。
初代だけは、そのシーズンが3年続いたから見てた人間が一番多いかもしれない。
シリーズの他の作品は、どれも一年クールだからそれらに比べると、単純に三倍の人間が見てたとしても。
母親の年齢は、バラバラだからな。
高齢で生む場合もあれば、若くで生む場合も。
前者は、そんなアニメ見た事ないだろうし。
後者は、初代は昔って感じだろうし」


そう言われ、私が初代シリーズにドンピシャなので、
それを考え無かった。



「川邊部長、35の私は実の所、この会社に入る迄美少女アイドル戦士シリーズは全く興味無かったのですが。
ですけど、初代は特別な存在感があるし、
1つのキャラクターとしてもいいと思います。
現に、うちのあの化粧品だって、初代を見た事がない人達も買ってくれてますし」


松嶋さんが、そう後押ししてくれる。