そんなあたしに

先生は相変わらず眉を潜めたままで



「なっちゃん。

俺言ったよな?」


「え?」


「支えてやりたいって

言ったよな?」



「…っ」



真っ直ぐにあたしを見つめたままそう言った先生に

体の全てが反応したような感覚に陥った。





捕らえられた瞳は

反らすことも、瞬きさえもできず


高鳴る鼓動は

あたしの体を真っ赤に染めていきながら

微かな震えをもたらす。





そんなあたしに気付いてるのか、いないのか。


先生はふっと笑うと


「どうしたよ?」


そう微笑みながら

あたしの髪に手を伸ばす。





先生。

それはあなたの癖なの?



髪触るの、好きだよね?



そっと撫でられた場所は、更に熱を持って。



あたしは一生

この人から抜け出せないような気がした。