…は?
先生の予期せぬ言葉に
あたしの思考がフリーズする。
カワイイ?
かわいい?
可愛い!?
「なっ………!!!」
もともと恋愛なんてしてこなかったあたし。
゛可愛い゛なんて言葉は
あたしにとって無縁の中の無縁で
同性にだって言われたことのない、
まして異性になんて
一生言われないんじゃないかと思っていたその言葉を聞いて
真っ赤にならずにいるなど
不可能だった。
喋ろうにも声が出なくて
開いた口が塞がらないとは
まさにこの事。
そんなあたしを見て
再び先生が爆笑し始めたのは
言うまでもない。
「あ〜も〜
なっちゃん最高だわ!」
笑い続ける先生は
なんだかいつもより
近く感じた。
先生との距離が
ぐっと近付いた気がした。