…先生があんなこと言うからだ。
あたしは時計を見て
何度目か分からないため息をついた。
先生があんなこというから
早く昼放課になってほしい気持ちでいっぱいで
少しも時計が進んでない感覚に襲われる。
実際は変わるわけないのに
気持ちって恐ろしい。
それにしても…
どうしてこんな日に限って
午前中に先生の授業がないのだろう。
先生の授業があれば
こんなに待たなくてもいいのに。
…逢いたい。
早く、先生に逢いたい。
始まったばかりの2限の授業に
早くも嫌気がさしていた。
キーンコーンカーンコーン…
待ちに待った
昼放課に入るチャイム。
号令が終わると同時に
あたしは教室を飛び出した。