「席つけ〜」
時間が来たようで
いつものように先生が来た。
「じゃあ俺戻るわ!」
先生の声に気付いた拓哉は
そう言ってあたしの前から立ち去る。
そんな拓哉をの姿を追う途中
絡んだのは先生からの視線。
きっとあたしと拓哉が話していたことに
気付いているんだろう。
すごく優しい目で
あたしのことを見てくれていた。
そんな視線に
また顔が熱くなるのを感じて
思わず俯いてしまった。
「んじゃ連絡〜」
いつものように始まったST。
いつも通りの朝。
ただひとつだけ違ったのは
STが終わったあと
先生があたしの元へ来たこと。
「…また泣いたの?」
苦笑いしながら聞いてきた先生に
「…えっと…」
口ごもるあたし。