あたしは慌てて起き上がり


「ごめんなさいっ

心配かけてごめんなさい。

最近なんか疲れてて

寝ちゃっただけなの。

…ごめんなさい。」


そう謝った。



父と母は顔を見合わせ

またあたしに向き直ると


「何もないならいいの

えりかが無事なら」


そう、あたしの頭を撫でた。





忙しい2人の

たった一人の子供。



大事にしてもらってることは

痛いくらいにわかっていた。



いつだって

どんな我が儘だって

聞いてくれた2人。





だから、もう、

迷惑をかけないと

心配をかけないと


誓ったのに。





「まあ、とにかく何もないならよかった!

てか、せっかく久々に3人揃ったことだし

久々に外食でも行くか?」


父のこの言葉に

あたしは心から喜んだ。