授業が始まってすぐ


「前回の最後にやった問題の

答え合わせからするぞ〜。


なっちゃんは解答黒板に書いて!」


そう先生に頼まれた。



黒板の前までいき

チョークで解答を綴る。



先生はあたしを

後ろからじっとみてた。


正確には、あたしの゙解答゙を

なんだけど。



先生が見てる。



そう思うだけで

チョークを持つ手が震えてしまう。





解答を書き終え

先生を振り返った。



あたし、きっと、

すごく不安な顔をしてたんだろう。


目があった先生は


「さすが俺のなっちゃん!

完璧!!」


そう笑って

あたしの頭を撫でた。





先生だめだよ。





゙俺の゙

なんて言わないでよ。





あたしの髪を撫でる

左手の薬指に光る指輪。


先生のものは

その指輪の片割れを持つ人でしょ?