――好きになる運命だったから
好きになった――
沙来の考え方に
なんだかすごく感動してしまった。
教師だとか
生徒だとか
そんなの関係なくて
あたしにとって先生は
好きになる運命の人だったから。
だから、こんなに
好きになってしまったんだ。
そう思ったら
なんだすごく心が軽くなって
「…ありがとう」
無意識に、そう沙来に告げていた。
そんなあたしに沙来はニコりと微笑むと
「えりかの場合…
辛いことしかない恋になっちゃうと思うけど
最後に
”先生を好きになってよかった”
って思えるように
精一杯恋してほしいな」
少し、切なげな
でも、優しい笑顔で
そう言ってくれた。