…って、あたし、何言ってるんだろう。



思わず零れた自分の言葉に

自分で恥ずかしくなってきた。



先生だって

さすがにこんな事言われたら…



そんな思いに

恐る恐ると言った感じで

先生に視線を戻してみると



「え?」



想像してなかった光景に

あたしは目が点になる。





だって…



先生、顔が真っ赤なんだもん。





「…っ、見んな」



バッチリと合った視線に

先生は慌てて両手で顔を覆ってしまった。



「へ?

え?

どうしたの?」



あたしは訳がわからなくって首を傾げる。



だけど先生は

グシャグシャと自分の髪を乱しては

うなだれるだけ。



「俺、部活行くから!」



そして、突然そう立ち上がると



「まだやるなら頑張って!

じゃあ、また!」



早口にあたしに告げて

足早に被覆室を出て行った。





…どうしたんだろう?



先生の態度に

あたしの頭の中はハテナだらけ。



まぁ、いいか。

とりあえず仲直り出来たんだし、ね。



だけど、今は以前の関係に戻れたことの嬉しさでいっぱいで

深くは考えなかった。