「笑いすぎだから!」


なんだか本当にいたたまれなくなってきて

また言葉がキツくなってしまった。


だけど先生は

そんなの全然気にしないのか



「はいはい、いいから早く食べなさい」



なんて

ちょっとふざけた感じに言う。



「もういいもん。

いただきます」



それがなんだか子供扱いされてるみたいで

少しだけ悔しくなったから


くるっと椅子の上で90度回転して

先生と顔を合わせないようにしてから

ビニール袋の中に手をいれた。



もう無視だ無視!



あたしの態度に先生が笑ってるのがわかるけど

無視。


あたしを子供扱いした罰なんだから。



「それ、まじ美味いから」



そんなあたしにも先生は普通に声をかける。


だけど無視だもん。


先生の言葉に返事をしないで

あたしはチョコクロワッサンの封を開けた。



「しょっちゅう売切れるんだよな〜」



まだ無視だもん。


袋からクロワッサンを取り出し

先を一口大にちぎって

それをパクリと頬張る。



「だからそれ

一ヶ月前に買ったんだよな」



「ふぁ!?」



一ヶ月!?


先生の衝撃の言葉に

思わず変な声が出た。



そんなあたしに対して


「うっそー」


なんて言いながら

先生は意地悪く笑う。