「しばらくの間、コンテナに小羽を出入りさせる。」
「……え?」
「はあ?」
「なっ……!?」
小羽、美喜矢、松茂さんの順番でお互いの声を逸らしながらタイミング良く反応してくれるもんだから
思わず笑いが溢れちまう。
「あと、もし小羽がひとりでいるところを見かけたら、家まで送っててやってくれ。」
「はあ!?ちょっと左和季まじ意味わかんねーし!!
なんで僕らがその女の面倒見ないといけないわけ?」
吠える美喜矢の言い分は正しい。
いきなり連れてきた見ず知らずの女護れって言われてんだ。
俺がコイツらの立場なら、同じく速攻断ってる。
「……美喜矢の言う通りその子には悪いけど、巻き込まれたとはいえ、巻き込んだのはお前だ左和季。
だったらお前が面倒見るべきだろ」
蛇狼の中でも情がある方の松茂さんですらキッパリ断わっちまうんだから。
そりゃあそうか。