自ら小羽に近づいていた距離を一歩とるように、ソファの背凭れに深く沈むよう背中を預けると。
ーーガチャとドアが開く。
音に反応した小羽と一緒にドアの方に目をやると。
美喜矢と松茂さんがコンテナに入ってきた瞬間、小羽を見て少し驚いた顔を見せた。
「……は?なに、なんで女がいんの」
警戒心丸出しの美喜矢が小羽を睨む一方。
「ばっ……!テメェ左和季!!ついに女連れ込む様になって……ここをどこだと思ってんだ!!」
赤面する松茂さん。
ここにも小羽以上の初がいたか……。
男の赤面見せられたところで、可愛いとか一切思わねーな。
「ねぇ左和季。ここどこだと思ってんの?
蛇狼以外立入禁止なんだけど?
それ分かってやってるならお前許されないよ」
可愛い顔に似合わず、相変わらず初対面の奴には警戒心MAXで相手を見る美喜矢は小羽の腕を掴んでコンテナから追い出そうとする。