ケラケラ笑う左和季君。
この人やっぱり私で遊んでるだけだよね、絶対。
ふんっ!とそっぽ向くと、なぜか片手で頬を掴まれ無理矢理視線を左和季君に戻される。
「俺がいるのに、俺以外に目向けるとは浮気確定だな」
「……だからそもそも付き合ってな……」
私の言葉を遮るように、掴んだ頬をそのままなぞる様にしていきなり顎をクイッと持ち上げる左和季君。
「あんま可愛くないこと言ってっと、俺もそこまで優しくできてねーからな。
無理矢理にでも俺のだって、噛みついて跡残したくなる」
「……っ」
「まあ、お前のその警戒心は上出来だ。
……が、警戒すんのは他の男だけで十分だ。
俺にはいらねーよ。」
いや、他の男の人にここまで迫られたことないんだけどなぁ……。
左和季君だけだもん、ここまで私に構ってくる物好き。
だから警戒もそうだけど。
なにより恥ずかしさが勝って耐えきれないんだよね。