確かに、レジで商品出されちゃ気まずい相手でもお客さん同然だ。
「……ここには、左和季君いないですよ」
「知ってる。五月女君は今、族狩りの件で忙しそうだしね。」
「ーーッ!?」
「……なんで知ってるの?って顔ね。
当然でしょ、私も雪紅の総長なんだから。
あなたよりも知ってるわよ、この界隈のことは。」
からかうような口振り。
有栖川さんが私を動揺させようとしてることは分かってる。
だからあえて、その話しには乗らない。
通した商品の値段を言う。
有栖川さんがお金を払うと、「付けて」とお願いされたレジ袋に商品を入れて渡すと。
なにやらコンビニの店内が騒がしくなる。