女ってことは……レディースってことだよね?
女の暴走族って全然見かけないから、ないものだと思ってたけど。
いや、でも最近増えてきたって左和季君言ってたもんね。
……なんだろう、モヤモヤする。
それこそ綺麗な人ばかりだったらどうしよう。
私とは違って、色気があって、左和季君の好みのタイプだったら……どうなるかなんて分かんないし。
「こはね」
「……」
「……?小羽」
「……」
「おい、小羽」
「ひゃっ……!?」
ハッと我に返ると。
目の前に左和季君の綺麗な顔があることに驚いて、思わず叫んでしまった。
「どうした、ボーッとして。
マンション着いたぞ」
「あっ……」