付き合って思ったけど。
左和季君って、ものすごく独占欲強いよね。
絶対にショートケーキの苺食べられたら、怒るタイプだ。
でも分かる。
私だって左和季君が他の子見てたら嫌だもん。
「私なんかより左和季君の方が心配だよ!
絶対モテるもん、綺麗な子とか寄ってきそう……」
女の武器なんて使われちゃって、左和季君がその子の誘惑に負けたらどうしよう。
左和季君に限ってそんなことないって分かってるはずなのに。
想像しただけでモヤモヤしちゃう。
「綺麗だろうが可愛かろうが、お前じゃなきゃ意味ないだろ」
「……っ」
「つか、くだらねぇこと言ってないで帰るぞ。」
本当に私以外に興味ないのか、すっぱりこの話を終わらせる左和季がバイクを押して歩き出す。
私も慌ててコンビニに出入りするお客さんに邪魔にならないよう停めてある自転車を押して左和季君の隣を歩いた。