出たくねぇ。
そう言えたら楽だが、小羽を守ってもらった以上逆らえないな。
俺にはあいつより大切なもんなんてないし、それに男に二言はない。
今さら駄々をこねるつもりもない。
「それにしても、なんで急に?」
「最近増えてきたんだとよ、女の暴走族。
好き勝手やられても困るし、どういうチームかそれぞれ状況把握しておきたいんだろうな」
「はーん、別に俺は興味ないけど」
「"お前"はな。蛇狼の一員としては嫌でも興味持っとけ。
つかなに、『俺には小羽ちゃんがいるから~』とか言いたいわけ?なんなの?リア充なの??リア充だろ」
「……」
松茂さん、俺に女が出来てから当たり強くなったよな。
絶対この人今の話で八つ当たりしてるとこあるよな。
まあ別にそこはどうでもいいけど。