「うぅ……」とこれ以上色気に当てられないために、目を瞑り身を縮こまらせていると、男が私から離れて「いただきます」とチャーハンを食べ始めるから、ポカンとまた間抜け面を晒してしまう。




「お、うまい。やんじゃん」


「えっ、あの今襲おうとしてましたよね?
 なんでお気楽にご飯食べてるんですか?」



言いながら、恐る恐る体を起こす。




「お前言いたいこと口にだすタイプだろ?
 飯冷めたらマズイだろ。食ってから襲ってやるから安心しろ」


「それって安心できないんですけど……」



マイペースだこの人。


気まますぎて、さっきからこの人ペースで物事が動いてる気がする。



「まあこれに懲りたら男なんか簡単に部屋に入れんじゃねーぞ」


「……え?」



「知らない男部屋にあげるとかバカだろ。
 俺じゃなかったらまじで襲われてたかもなー。
 感謝しろよ」


「……」