なぜか視界がグルンと回転する。



ドサッ……と、いつの間にか男の手によって倒された私は、背中と床がくっついている状況にハテナマークを浮かべた。



「なっ、なにするんですか!退いてください!!」


「触ってみれば分かるが、意外とハマるかもな?人の体温つーもんは」


「ひっ!?」


手首を捕み、私の手の平に唇を当てる男。



間近にある男の顔が綺麗すぎて、顔に熱が溜まって今にも沸騰しちゃいそうだ。



ベリーピンク色の髪は、緩くパーマが当てられていて短めのハーフアップ。


整えられた眉毛と、切れ長の目は色気を宿し。


鼻筋は綺麗に通っていて、唇は綺麗な血色でリップいらず。


右寄りの口元には、ポツっと小さなホクロがあり、元々整っている顔に余計色気を倍増させていた。



そんなお口は悪いが色気魔人に迫られてるこの状況って、やっぱりワケわかんないです。