だって私に触れることに一切の迷いがないんだもん。


遊ばれてるのかもって不安になっちゃうよ。



好きだから。



「小羽」


「……?どうしたの??」


「お前も俺に触れ」


「えっ!?」


きっ、急になにを言い出すの左和季君。



そんなの無理に決まって……っ。



やっぱり私とは違って余裕な左和季君の態度に若干不安を覚えながらも。

スルリと掬うように左和季君が私の手をとる。



好きな人を拒むことを知らない手が導かれた場所は、左和季君の胸だった。


こんどは手首を掴まれ、自分の胸に私の手を押し付ける。


押し付けられた手から感じ取れたのは、左和季君の心臓の音。



顔を熱くさせている私以上に鳴っているその音に、驚きを隠せないまま左和季君と目を合わせる。



「……俺も緊張してんだよ」


「……っ、うそ」


「触ってみないと分からねーことだってあんだろ?
 お前が思ってる以上に俺はお前が好きだ」


「……っ」


「信じないなら信じるまで言ってやろうか?」