「いや、それ完璧好きじゃん」


「ーーっ!?」


突然心の回答を頂いた様に聞こえた言葉に反応して、思わず机から顔をあげると
勢いよく顔を起こしたせいで首の骨がポキッと鳴る。



「……っ」


いっ、痛い。



「えー!でも幼馴染みだし……そういう目で見たことないっていうか」


「それ絶対前から好きだったけど今になって気持ちに気づいたパターンでしょ」



教室の隅で離しているクラスメートの女子の恋ばなに、まんまと罠に引っ掛かった気分。





いや、なんで『それ完璧好きじゃん』って言葉におもいっきり反応してるの私。



これじゃあ私、左和季くんのこと……。



「……っ」



好きって気持ちに気づいて触れた瞬間、心臓の鼓動が早くなった。


なんで朝に、しかも教室で自分の気持ちに気づかないといけないんだろう。



これじゃあますます意識しちゃって、左和季君に顔合わせられないよ……。