~第1章~私の運命
楽しい時間の流れはまるで、桜が散るスピードくらい早くって。本当に戻りたい。って、毎日言った。そのくらい充実してた。いつも思い出すたび思う。
彼氏持ちだったし、運動神経も、勉強も毎回上位。みんなからも好かれた。
でも、なにか引っかかるの。彼氏とは、仲も良かったし、なのにモヤモヤする。世間に行ったら批判されるけどって、自分の心でいつも思う。
彼に好きって言ったら好きって返ってくるし、テストだって、80点は普通。まして言うなら
低いくらいかな…
引っかかるものに気づいたのは、彼氏ができた、小6から、中2までの生活とは真逆の
振られたときの瞬間。それまではつっかかることなく、幸せに生きてた。
今の私には彼氏なんていなくても暮らしていけないことなんてない。
就きたい仕事につけてるし、友達もいる。
あの時の中でわたしは。何を思っていたんだろう、何より優先に考えていた。その瞬間、頭の中にあった大切な何かがシャボン玉のように、
”パチン”
と、割れた気がした。割れたものに気づかず生きていたら、そんなことまで考えてみてしまうほどだった‥‥
それがわかれば、今の私は何だって、できる気がした。100万円貰うより嬉しいくらい。それよりも大きいお金でもいいかなあ。
さて、20歳になるまで瑠璃はそれを思い出すことはなかった。
理由はきっと__________
記憶が失われたから。そういえば、と思い別れる前の写真をみた。泣き叫びたかった。そんな事思うより先に思っていたのは一輪の花のこと。
別れる直前に渡されたのは、そう、「1輪の華」
名前も、花言葉もわからない。
その華の名は果たして……
何なのだろうか…
一輪の花で人生変わるかって思うかもしれないけれど、そうなの。

そして次に続く。