「もしもし……?」
通話ボタンを押し恐る恐る声を出す。
「もしもし……露人です。出てくれてありがとう……無視されたらどうしようかと思った」
安心したように話す露人くんの声は
いつもテレビ越しに聞いてる声と全く一緒で……
「あはは……さすがに無視はしないよ」
「ありがとう、愛。ところで明日は暇?」
「へっ?」
「明日もし暇なら一緒に映画でも行かない?ちょうど明日は仕事がオフなんだ」
「特に予定はないけど……」
「じゃあ、決まりだね!!……あと……」
淡々と明日の予定が決まって行く中で
ふと露人くんの声色が真剣味を帯びた。
それがまた……あの時一瞬感じた
恐怖を思い出させるーーーーー
「告白の返事は今じゃなくていい。もっと時間をかけてゆっくり考えてよ。これからよろしくね愛……おやすみ。」
そう言って露人くんは電話を切り
その直後、ラインで明日の待ち合わせ場所や
時間などの詳細が送られてきたーーー。
いいや、やっぱり気のせいだろう。
それより明日が楽しみだ!!
私は明日着てく服を散々悩んだ末
いつの間にか眠りについていたーーーーー。
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次の日
~♪~♪~♪~♪
大好きなアーティストの曲が
大音量で流れ目覚める。
時刻は9時
休みの日に、こんな早く起きたのは
何年ぶりだろうか……
昨日お風呂入り忘れたから
朝シャンしよう。
ベッドからむくりと起きて
のそのそと風呂場に向かう。
しばらくして風呂から上がり
髪を乾かしたり着替えたり
化粧してたら
「わっ!もうこんな時間!?」
気づけば待ち合わせ時間が迫っていた。