「へ?ってことはやっぱ……昔のウチらを知ってるんだ……?」






「やっと分かってくれた?……それより妬けちゃうなぁ」




「へ?」




さっきまで笑ってたのが
嘘かのように真顔になる露人くん。




その表情にゾクッとする……
なんかちょっと怖い……。





「実は……俺まだ西嶋さんのこと好きなんだよね」




だけどそれは一瞬で……




そう言った時にはもう
可愛い笑顔が目の前に
キラキラと輝いていた。




今も好き……って……




え、なんで…??
だって高校卒業してから
大学は別々で、それ以来
会うことはなかったし…



みんなに会うのは
本当に久しぶりで……。



七瀬とは毎日顔合わせるし
衛、美香、春もよく遊んだりするけど……




そもそも、あんな酷い
フラれ方をしたのに
まだ私を好きでいてくれる
理由が分からない。




「あ、いやマジか……。愛はただの友達だから心配ねーよ。俺の彼女こいつだし」




そう言って、衛は美香を引き寄せた。



しかし露人くんは拗ねたような声で
ジーっとジト目で衛を睨むと




「名前呼び……」と呟く。




私はただそれを呆然と
見ていることしか出来なくて……




「あー……うん。なら、お前も名前で呼んだら?」




「あ、そっか!ねえ、俺も愛って呼んでいいよね?」




「えっ、あ…うん」



突然、声をかけられ
反射的に頷いてしまう……。



あっ!……でもまぁ、別に
名前で呼ばれるぐらいいっか……



ってかむしろ嬉しい!!
だってあの抱かれたい男NO.1の
露人くんだよ!?!?